アレクサの高齢者見守り、設定は簡単?失敗しない方法を解説

健康・ライフスタイル

遠くに住む一人暮らしの親を想い、何か良い高齢者の見守り方法はないかと探していませんか。最近注目されているのが、スマートスピーカーのアレクサを使った遠隔見守りです。IoT家電と聞くと難しそうに感じ、設定が簡単なのか、導入後に失敗や後悔をしないか不安になるかもしれません。

しかし、アレクサの見守り機能は、高齢者向けに声だけで操作できるなど、実はとてもシンプルです。この記事では、アレクサを使った高齢者の見守り設定の具体的な方法から、家族とのつながりを深める使い方まで、アレクサの使い方が初めての方にも分かりやすく解説します。

記事のポイント
  • アレクサが高齢者の見守りに適している理由
  • 初心者でもできる具体的な初期設定と活用法
  • 親子共に安心して使える便利な機能の数々
  • トラブル発生時の具体的な解決策

アレクサで高齢者を見守りたい方へ|基本の使い方とできること

アレクサって何?やさしく解説

アレクサとは、Amazonが開発したAIアシスタントのことです。そして、そのアレクサを搭載したスピーカーが「Amazon Echo(アマゾン エコー)」シリーズと呼ばれています。利用者は「アレクサ」と呼びかけてからお願いしたいことを話すだけで、音楽を再生したり、天気予報を教えてくれたり、様々な操作を実行してくれます。

中でも「Echo Show(エコーショー)」シリーズは、スクリーンが付いているのが特徴です。この画面があることで、ビデオ通話で相手の顔を見ながら話したり、今日の予定や天気予ポーを映像で確認したり、動画コンテンツを楽しんだりすることができます。

言ってしまえば、アレクサは「声で操作する賢いアシスタント」であり、Echo Showは「スクリーンが付いてさらに便利になったアシスタント」と考えると分かりやすいでしょう。インターネットに接続して使用するため、IoT家電の一種に分類されますが、その設定や操作は決して難しいものではありません。

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高齢者にも使いやすい理由とは

高齢の親に新しい機器を導入する際、操作を覚えてもらえるかという不安はつきものです。しかし、アレクサは多くの場合、ボタンが沢山ついたリモコンよりも直感的で使いやすいと考えられます。

その理由は、認知機能の低下により「どのボタンを押すと何が起こるか」を記憶したり、小さな文字を読んだりすることが難しくなった方であっても、音声による操作ならスムーズに使えるケースが多いからです。

例えば、「テレビをつけて」「音量を下げて」といった、普段の会話に近い言葉で家電を操作できます。リモコンを探したり、どのボタンか迷ったりする必要がありません。このように、記憶に頼らず、思ったことをそのまま言葉にするだけで機器が応えてくれるシンプルさが、高齢者にとって大きなメリットになります。テクノロジーが人に合わせる、まさにその一例がアレクサだと言えます。

話しかけるだけで操作できる安心感

声だけで操作できる手軽さは、日常生活に安心感をもたらします。例えば、認知症の症状の一つである見当識障がいにより、日付や曜日の感覚が曖昧になってしまうことがあります。そのような時でも、「アレクサ、今日は何日?」と聞けば、すぐに正確な答えが返ってきます。

また、カレンダー機能と連携させれば、「アレクサ、今日の予定は?」と質問するだけで、通院やデイサービスの予定を音声で知らせてくれます。これにより、ご本人が予定を忘れてしまう不安や、ご家族が何度も確認する手間を減らすことができます。

さらに、照明やエアコンの操作も声で行えるようになります。わざわざ立ち上がってスイッチを押しに行ったり、リモコンを探したりする動作が不要になるため、足腰が弱っている方の身体的な負担を軽減し、室内での転倒リスクを減らすことにも繋がります。不要な移動を減らし、安全な環境を整える上で、声による操作は非常に有効な手段です。

アレクサを使った高齢者の見守り設定|やり方と活用アイデア

まずは初期設定!カンタン3ステップ

アレクサを実家で使えるようにする設定は、ご家族が代行することでスムーズに進められます。特に、機器の設定に不慣れな親御さんのために、事前に自宅で設定を済ませてから送る方法がおすすめです。

準備するもの備考
Echo Show 本体画面付きモデル。通話や情報表示に便利です。
Wi-Fi(インターネット環境)実家に環境がない場合はポケットWi-Fiの契約も有効です。
Amazon アカウント親御さん用でも家族共有でも可。管理しやすい方法を選びます。
スマートフォンAlexaアプリのインストールと設定に必要です。
実家に安定したWi-Fi環境があるかを確認します。もし無い場合は、
工事不要で手軽に導入できるポケットWi-Fiを契約し、Echo Showと一緒に送るのが確実です。設定する際は、まずEcho ShowをこのWi-Fiに接続します。
Echo Showの電源を入れ、画面の指示に従ってWi-Fiのパスワードを入力します。
次に、準備したAmazonアカウントでログインします。
この作業をご家族の自宅で行う場合、実家で使うWi-Fiと同じSSIDとパスワードに設定しておくと、現地での再設定が不要になり便利です。
ご自身のスマートフォンに「Amazon Alexa」アプリをダウンロードし、Echo Showと同じAmazonアカウントでログインします。
アプリの「デバイス」メニューから実家のEcho Showを選択し、「コミュニケーション」設定を開いて「呼びかけ」機能を有効にします。
また、意図しない購入を防ぐため、「音声ショッピング」をオフにしておくと安心です。

呼びかけ機能で家族とつながる方法

アレクサによる見守りの中心的な機能が「呼びかけ」です。これは、相手側での応答操作を必要とせずに、一方的にビデオ通話を開始できる機能です。

このため、スマートフォンやタブレットの操作が苦手な親御さんでも、何もしなくても家族と顔を見て話すことができます。使い方は簡単で、自分のスマホのAlexaアプリや自宅のEcho Showから「アレクサ、〇〇(デバイス名)に呼びかけて」と話すだけです。

例えば、毎朝の朝食の時間に呼びかけ機能でビデオ通話をつなぎっぱなしにする、という活用方法があります。雑談をしたり、テレビを見たり、お互いがそれぞれの時間を過ごしながらも、画面の向こうに家族がいる。このような「バーチャル同居」とも言える状態は、親御さんにとっては大きな安心感に、ご家族にとってはいつでも様子がわかる安堵につながります。

ただ、この便利な機能には注意点もあります。それはプライバシーの問題です。呼びかけは事前の許可なく室内の様子が見えてしまうため、必ず事前に親御さん本人に説明し、明確な同意を得ることが不可欠です。なお、呼びかけが始まると、最初は画面がすりガラスのようにぼやけ、数秒かけて徐々に鮮明になる仕様になっており、突然クリアな映像が映し出されることへの配慮がされています。

定型アクションで毎日声かけを自動化

「定型アクション」とは、特定のきっかけ(トリガー)をもとに、あらかじめ設定しておいた複数の操作を自動で実行してくれる機能です。これを活用することで、アレクサからの能動的な働きかけが実現します。

例えば、人感センサー(別売り)と組み合わせることで、朝、親御さんが寝室からリビングへ移動したのを検知して、「〇〇さん、おはようございます。よく眠れましたか?」とアレクサが自動で話しかけるように設定できます。

さらに、一連のアクションとして、

  • 今日の日付と曜日の読み上げ
  • その日の予定(通院など)の通知
  • リビングの照明とエアコンをオンにする

といった操作をまとめて自動化することが可能です。これにより、毎日決まった時間に声をかけることで生活リズムを整える手助けになります。薬を飲む時間や食事の時間にリマインドを設定することもでき、「うっかり忘れ」を防ぐのに役立ちます。このように、ご家族が常に声をかけられない状況でも、アレクサがその役割の一部を担ってくれます。

高齢者が使いやすくなるちょっとした工夫

アレクサを導入したものの、親がなかなか使ってくれないというケースもあります。高齢の親御さんが戸惑わずに使えるようになるためには、少しの工夫が効果的です。

まず、最初から多くの機能を教えようとしないことが大切です。一度にたくさんの情報を伝えると混乱の原因になるため、まずは「今日の天気を訊く」「時間を訊く」など、最も使ってほしい機能や本人が便利だと感じそうな機能を3~4つに絞って教えるのが良いでしょう。

次に、よく使う呼びかけのフレーズを紙に書いて、Echo Showの近くやいつも座る場所の前に貼っておく方法も非常に有効です。例えば、養生テープに「アレクサ、今日の天気は?」「アレクサ、〇〇(子の名前)に電話して」などと書いておけば、フレーズを忘れてしまっても安心です。

また、アレクサを呼び出す時の言葉(ウェイクワード)は、「アレクサ」以外にも「エコー」や「コンピューター」に変更できます。もし「アレクサ」という言葉が言いにくいようであれば、より発音しやすいウェイクワードに変えてあげるのも一つの手です。本人が利便性を実感し、操作に慣れてきたら、少しずつ使える機能を増やしていくのが成功の鍵となります。

見守りに役立つアレクサの便利機能

アレクサには、直接的な見守り機能以外にも、親御さんの生活を豊かにし、間接的に安心につながる機能が数多く搭載されています。

これらの機能を利用する際は、一部有料のサービスや別途機器の購入が必要になる場合がありますので、事前に確認することが大切です。

うまく動かないときの対処法

アレクサがうまく反応しない、期待通りに動かないといった場合、いくつかの基本的な点を確認することで解決できることが多くあります。

まず最も多い原因は、Wi-Fi接続の問題です。Echo Showがインターネットに正しく接続されているか確認してください。Wi-Fiルーターのランプが正常に点灯しているか、一度ルーターの電源を入れ直してみる(再起動)と改善することがあります。

次に、アレクサが声を聞き取れていない可能性です。本体上部にあるマイクのオン/オフボタンが、誤ってオフ(赤く点灯)になっていないか確認しましょう。また、話しかける際は、テレビの音などを少し下げ、はっきりとした声で話すことを意識してみてください。

それでも解決しない場合は、ご家族のスマートフォンのAlexaアプリから設定を確認します。例えば、呼びかけができない場合は「呼びかけ」の許可がオフになっているかもしれません。また、アプリからEcho Show本体の音量を遠隔で調整することもできます。何かの拍子に音量がゼロになっていることもあるため、確認してみるとよいでしょう。

これらの基本的な対処法を試しても改善しない場合は、Amazonのカスタマーサービスに問い合わせるのが最終的な手段となります。電話やチャットでサポートを受けることが可能です。

まとめ:アレクサで見守る、新しい親孝行のカタチ

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